小指心

気まずい風景

「・・・とりあえず座ろう」

「あ、うん・・・」

姉ちゃん、私やっぱり無理かも。
竹くんともここで終わりかなぁ・・・?

「・・・今日はなんでうちに来たの?」

「え?あ、えと・・・その・・・今日の事で話がしたくて」

駄目だ・・・心臓がもたない。

「・・・俺から話して良い?」

え―――――?


 小指心
  気まずい風景


「え、あ、うん。先良いよ」

「ありがとう」

私は緊張のあまり竹くんの目を合わす事も出来なかった。
ずっと下を向いて手をいじっている、マジでもう無理・・・



「飛鳥」



「はいっ!!?///」

「・・・ちゃんと俺の目を見て、真剣に話したいんだ」

「う・・・ん」

―――――――――――


「とりあえずトイレには来てみたものの・・・」

一体なにをすれば時間稼ぎになる?

―――――――――――

私は出来るだけ竹くんの顔(少しズレたところ)を見るようにした。

「・・・今日のことなんだけど、あの先輩」

「私は・・・私は竹くんが好きっ!!」

「っ!」

もきょっ!?わ、私・・・なにを言ってんだ・・・!?///

「別に・・・あんな先輩、なんでもないよっ!!誤解しないでっ、勝手に先輩が私にキスしてきたんだよっ!!別にっ・・・別に私っ・・・!!」

「・・・分かってる」


『分かってる』・・・って、え?


「そんなの分かってる、誤解なんてしてないよ」
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