幸せの寄り道



「さぁ、あんたそろそろ帰って陽向ちゃんのそばにいてやりな」



おばあさんは立ち上がって家に向かいはじめた



おばあさんの家に着いて車に乗り込んだ



「陽向ちゃんが目を覚ましたらあんたと2人でまたおいでって伝えといておくれ」



「なんで2人で?」



「あんなに2人で見たがってたからさ」



「わかりました」



それからまたラジオの音だけがながれる車内でただ夏川のことだけを考えていた



車を走らせているとだんだん暗くなってきた



そして空には星が輝いていた




「本当に願いが叶うなら俺の願い叶えてくれ……」




夏川と話したい


笑顔が見たい


声が聞きたい





はやく起きてくれ…













~和樹・終~


< 103 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop