幸せの寄り道




「結構いいのあったな!」


「うん♪半分お金出してくれてありがとね。」


「いいよ。俺も行きたいし。」


「行こうね、みんなで。」


「陽向、なんかいつもと違うな。」


「え?」


「無理すんなよ?」


「うん、大丈夫だよ。」



内田君は私の返事を聞いてそっと頭をなでてくれた


さりげなく優しいからモテるんだろうな、きっと(笑)




「あれ?夏川さんじゃない。それと内田君ね。」



「あ、先生。」



その先生は以前、階段で嫌味を言われた先生だった



「なに?河野先生がダメだからクラスの子に乗り換えたの?まあそのほうが正しいわね。」


「そんなんじゃありません。」


「こんな時間に2人でいて言い訳かしら?」


「あの、夏川さんとはたまたま会っただけですから。」


「あらそうなの?ごめんなさいね。」




この先生は男子にはとても優しいと評判だった


でも、あからさまだよね…







「じゃあ先生失礼します。」


「失礼します。」



内田君の後に続いて挨拶をした



「はい、また明日ね。」




私たちはそのまま先生と別れて歩き始めた





「あ、そうだ。夏川さんあなたいろいろな噂されてるらしいわねぇ。学校には迷惑かけないでね?それじゃ。」




そう言って笑いながら先生は歩いて行った









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