幸せの寄り道



「雪村~。部活終了だ!!」


顧問の先生らしき人がこちらにむかってそう言ったのを聞いて聡太君は返事をして片付け始めた



「私も手伝う。」


「いいよ、服汚れるから」


「なかなかの紳士ですね(笑)」


「あ?」


「ごめんなさい。」


最初は2人にされてどうなるかと思ったけど案外普通に話すことができた


これも小林くんと内田君と話していくうちに身についた力だろうと少し感心した


結局鞄だけを持たされて部室に向かった


「ちょっとここで待ってろ、すぐ着替えてくるから。」


「うん。」


「人について行くなよ!!」


「大丈夫だよ。」


「絶対ここに居ろ。いいな?」


「うん。」


そう言って聡太君は部室に入って行った


私は部室の前にある大きな木の下にしゃがみ込んで近くにあった木の枝でなんとなく落書きをすることにした




「おい、何してんだ?」


しばらくすると頭の上から声がした



「え?あ、着替えるの早いね。」


「そりゃ急いだから。」


「なんで?」


「お前がいるからだよ!!ってか落書きって子供かよ。」


「あぁ。ってか子供じゃない!!」


私が勢いよく立ったとき立ちくらみで少しヨタついた


「おい、大丈夫かよ?」


「うん、ちょっとクラっときただけ。」


「そうか、帰るぞ?」


「うん。」


駐輪場に聡太君の自転車をとりに行くと1人の男の子に声をかけられた








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