幸せの寄り道
「あれ~、聡太が女連れとは珍しいねぇ♪」
「うるさい。」
「君名前なんて言うの?」
「え?陽向です。」
「お前何言ってんだよ。」
「え?だって聞かれたから。」
「わ~お!!聡太とは正反対の正直さんだね(笑)」
「えっと、聡太君の友達ですか?」
「う~ん、まあそんな感じかな♪」
「違う!!」
「え、違うの?」
聡太君は少しめんどくさそうにしていた
「それにしても陽向ちゃんは聡太の彼女なの?」
「違いますよ?」
「え~、だってさっきグランドの隅のほうで2人っきりの練習したじゃ~ん!!」
「私はただ聡太君を待つのに1人になっちゃったから…。」
「ほほ~う。言ってくれれば一緒にいてあげたのに~」
「おい、こんな奴ほっといて帰るぞ!!」
「あ、はい。」
聡太君は自転車に荷物を載せて歩き出した
「ばいば~い、陽向ちゃん!!」
後ろでそう言っている人に軽く頭を下げて前を歩いている聡太君を追いかけた
「歩くの早いよ~」
「こっちは早く学校から出たいんだ!!」
「なんで?」
「お前が目立つから!!」
「しょうがないじゃん、私ここの生徒じゃないもん。」
そう言っているうちに学校から出て少し歩くスピードが落ち始めた
「ねぇ、さっきの人なんなの?」
「なんでもねぇよ。」
「え、だってすっごい仲よさそうだったから。」
「まぁあえて言うならストーカー?」
「え、それやばくない?」
「まぁ、ほんとにストーカーってわけじゃないしほっとけばいいわけだし」
「そんなもん?」
「そんなもん。」