幸せの寄り道
卒業カウントダウン




クラスの半分以上が進路も決まり学校も残り数か月となり卒業までのカウントダウンが始まった




私と幸奈は同じ大学へ行くことになり、美咲は専門学校、内田君は県外で、小林くんは就職のようだ



聡太君は早苗さんが私と同じ学校に行けと言われて行きたいとこがなかったからと私と同じ大学を受けて見事合格した



幸奈は公園で話して以来私とずっといるようになり最初は沙耶やその周りの子に裏切り者として扱われたけど、小林君と内田君の協力であっけなく終わった




「え~みんなも知ってると思うけど、うちの高校は卒業式の前の日に卒業生と先生たちでパーティーがあるけど、その時にはみんなドレスアップして来るように。制服では参加できないからな。」


澤田先生がHRでそのことを伝えるとみんな楽しそうに話し始めた






うちの理事長はパーティーが好きで卒業式の前の日にドレスアップした生徒と先生が立場とか関係なしにダンスしたり、豪華な料理を食べたりお金持ち並みのパーティーを開く


全て理事長や卒業生の寄付で毎年行われる行事で最近ではこれ目当てで入学する人もいるほどだった




「衣装は早めに用意しとけよ!!」


先生はそう言うと職員室へ帰って行った


なんか緊急会議があるらしい



「陽向はどんなドレス着るん?」


「え~、まだ何にも決めてないよ?」


「あれってスーツでもいいよね?」


「え、男ってスーツ以外になんかある?」


「なんか後ろが長いやつみたいな!!」


「いや、それないわ(笑)」


小林君が手で表現しながらそう言うと内田君は笑って否定していた


「幸奈は何着るの?」


「え~、まだ考えてないや。」


「だよねぇ。」


「どんなドレスがいいのかすらわかんないや(笑)」


「ん~、幸奈はふわふわっとした柔らかい感じかなぁ…?」


「確かに!!幸奈ちゃんはそいうのが似あいそう」


「陽向はねぇ、シンプルな感じだけど可愛らしさのあるやつ?」


「あぁ、内田それいいね!!」


「いや、イメージ通りは難しいよ探すの。」


「だよねぇ…。あ、陽向ちゃんはお母さんと早苗さんと一緒に行けばいいんじゃないかな?」


「あぁ、早苗さんかぁ。じゃあ聡太君も来るかな?」


「あぁ、一緒に行ったほうが意見聞けていいよね!!」







幸奈には聡太君のことや早苗さんのことも全て話してあるから知っている


それに1度、2人で聡太君の部活の試合を応援に行ったこともある













< 155 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop