幸せの寄り道




「あいつまたちょっかい出しに来たのか?」


「なんか外見てたら私が見えたみたいで来たらしいよ?」


「あいつになんか言われた?」


「言われてないよ。それにしても宮内さんと話してると見透かされてるみたいで恐いね(笑)」


「なに話したんだ?」


「ただおなか空いてるかどうかだけだよ?」


「そうか。あんまあいつとは話すな。」


「なんで?」


「なんでも。」


そう言って帰ろうというように座っていた私に手を差し伸ばしてきた



「陽向、ひとつ聞いていいか?」


「なに?」


「お前の中にいるのは誰だ?」


「私の中?」


「周りが見えなくなるほどお前の心に留まっている人がいるのか?」


「……。」


「どんな人?」


「優しい人だよ。ごめんね、最近、聡太君見てるとその人に似ていて気付くとその人のこと考えてたりするの。」


「そうか。」


「ごめんね。」


「俺じゃダメ?」


「え?」


「もし辛い恋なら、俺と付き合えばいいだろ?」


「そんなの、聡太君を利用してるみたいだから嫌。」


「陽向になら、利用されてもいい。」


聡太君の真剣な顔に少し驚いた




こんな顔初めて見た


真剣だけど少しでも触れると崩れてしまいそうなほど悲しさも溢れていた




こんな顔させたらまた宮内さんに怒られちゃうよ…



「ごめん。聡太君には話すよ、うちの親や早苗さんには言わないで。」



そうして聡太君と幸奈と話した公園に行って全てを話した






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