幸せの寄り道




「さぁ、陽向ちゃんそろそろ準備しておいてね。」


そう言うとおばあちゃんはまたどこかへ行ってしまった


「それにしてもまさか陽向が気に入られてる生徒だったとはねぇ。」


美咲は私を見ながらそう呟いた


「陽向ちゃんってやっぱすごいね!!」


幸奈はそう言って笑っていた


「私もまさか自分にそんな才能が…」


「自分で言わない!!」


私がそうボケると美咲はすかさずツッコンできた


「でもまぁ、おばあちゃんがこんなにすごい人だとは思わなかった…。」


私がそう言うと2人も頷いていた


「そう言えばこの会場にカメラ何台も来てるんだって!!」


「え、美咲それすっごいプレッシャーなんだけど…。」


「陽向ちゃん落ち着いてね!!」


そう言っている幸奈のほうがそわそわしていた



「ここのスタッフさんに聞いたんだけどおばあちゃんってお金持ちの家の人で趣味でアクセサリーや服をデザインしてるんだって!!」


「え、そんなにすごいの!?」


美咲の情報収集力にも驚いたけどそれ以上におばあちゃんのことに驚いた



「あ、あなたが最後の子よね?そろそろ順番よ。」


モデルさんが帰ってくる途中に私に気付きそう教えてくれた


「頑張ってね!!」


そう言ってモデルさんは控室に帰って行った
私はそのモデルさんに向かってお礼を言うとスタッフさんに案内してもらった


「では、向こうから男性が来るからその人に合わせてね。」


「あ、はい。」


「じゃああのモデルさんがこっちに完全にはけたら少し待ってね、それで曲が変わったら一瞬暗くなるから、その時に真中に蛍光テープ張ってあるからそのまま向こうを向いてそこに立って待ってて。」


「わかりました。」


「さあ、帰ってくるわよ。」


「はい。」


スタッフさんに説明を受けて私は真っすぐステージを見た





そしてモデルさんが帰ってきて曲が変わり暗くなった



「頑張ってね。」


すれ違いざまにモデルさんがそう言うのを聞いてステージの目印のところまで足を進めた






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