幸せの寄り道
「さぁ、戻るぞ。」
しゃがみ込んでいた私に手を差し出して優しく微笑んだ
「はいっ!!」
私はその手に引かれてステージへと戻った
「夏川。」
「なに?」
「ありがとう、待っててくれて。」
「うん。先生もありがとう私のわがまま聞いてくれて。」
私たちはどちらからともなく手をつないだ
そしてステージの裏に戻るとスタッフの人たちに歓迎された
「お疲れ様~!!」
「よかったよ!!」
「相手役の人もよかったね、息ぴったり!!」
「そりゃあ、2人が想いあってるからできたんだよ。」
そう言って奥から出てきたのはおばあちゃんだった
「おばあちゃん、ごめんね好き勝手して。」
《おばあちゃん!?》
スタッフの人たちが声をそろえて驚いた
「なんだい、私がおばあちゃんって呼ばれてそんなにおかしいかい?」
「いえ、そんなことはないんですが少し驚いて!!」
そう言ってスタッフの人が弁解していた
「夏川?」
「あ、先生!!」
私は先生がこっちに来たので隣に行った
「2人ともお疲れさん。」
「なんかいろいろとありがとうございました。」
先生はおばあちゃんに頭を下げながらお礼を言っていた
「いいステージにしてくれたし、陽向ちゃんの晴れ姿が見れたんだ。それだけでいいよ。」
「おばあちゃんありがとう。」
私はおばあちゃんに抱きつくとおばあちゃんは優しく受け入れてくれた