幸せの寄り道
スピーチが終わるとまた話し始めた
「これは昨日のパーティーでの私の妻のドレスショーのときによるスピーチです。このように2人は想い続けてているのに、それを無理やり引き離すのはどうかと思いました。そしてこの2人とそのまわりの支えていた友人の人を想う気持ちに私は感銘を受けました。この記事を見て不純だと思われた方もどうか、この2人を応援してはもらえないでしょうか?」
理事長がそう言うと澤田先生が私を呼びに来た
「自分の口から何か言いたいことがあるんじゃないか?」
「あります。」
先生にそう問われて私は立ち上がり先生について行った
するとそこには河野先生もいた
「考えることは一緒だな。」
そう言って先生が笑うと私も緊張がやわらいだ
澤田先生が理事長に合図をすると理事長が私たちを呼び私たちは理事長の元へ向かった
「私たちは、いけないこととわかっていながらもその気持ちを伝えずにはいられませんでした。」
先生が話し始めるとざわついていたホールが静かになった
「しかし、彼女の希望でこのままお互い一度離れ、卒業するまでお互いを想っているならと約束をしました。私たちはお互いを想いそしてたとえすれ違ったとしても顔も見ずに過ごしてきました。そして昨日澤村さんの計らいにより私たちは再びお互いをしっかりと感じられました。」
そう言うと先生は私を見て笑った
「お互いが離れている間、とても愛おしく思いました。こんな機会を与えていただきとても感謝しております。」
そう言って頭を下げる先生に合わせて私も一歩下がったところで頭を下げた
そして先生が振り返り先生と入れかわってマイクに向かった
「先ほど河野先生がおっしゃったとおり私もより一層先生の存在の大きさを再確認させていただきました。私たち2人のことで何人もの人に迷惑をかけました。もちろん私の両親にも。しかし私の友人、両親の支えのおかげで今私は河野先生と共にいることができています。この場を借りて私はただ感謝を伝えたいです。」
そう言って一歩下がると横に先生が来た
私たちは何も言わずそのまま声を出した
「「ありがとうございました。」」
そう言って同時に頭を下げた
すると拍手が聞こえた。
少しずつ、少しずつ増えていきとても嬉しかった
そっと肩をたたかれて顔を上げると理事長が笑っていた
そしていきなり先生がマイクのところへ行き、理事長と向かい合わせになるようにマイクをセットして理事長もそれに合わせて先生の前に行った