幸せの寄り道


それから夏川と2人で掃除をした



夏川は上のほうに手が届かないのか少し悔しそうにそこを指差し拭くように言った



夏川の頭を軽く叩きからかうと怒るかと思ったらぼーっとしていた




どうしたのか聞くとなんでもないと反対を向いた



少し耳が赤いのに気付き後ろから抱きしめてなぜ赤くなっているのか聞くと、夏川は少し俯き逃げようとしたから手を引いた




すると夏川はバランスを崩してしまい倒れこんできた





支えたときにふと顔を見るとやっぱり顔は赤かった




夏川が『また掃除するときは呼んで』と言って見上げてきたので俺はつい抱きしめてしまった




毎日でも汚したくなると言った俺に大変だと言って笑う夏川がとても愛しく思えた



夏川が俺の背中に手をまわした後そっと身体を押し離れた




夏川が帰ろうと言い外が暗いのを確認して支度をした






暗いから送るという俺に人に見られると大変だといい彼女は廊下に出た




廊下で誰かと話している声がしたので荷物をまとめ出てみると夏川の担任の澤田先生がいて帰りの話をしていた




その後の話に俺も入り俺が送ると言ったらあっさり許可が出たそして澤田先生はどこかへ行ってしまったので夏川にもう1度送らせるよう促した






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