幸せの寄り道



私は走って教室を出た



もう嫌、なんでこうなるの?




なんで?




職員室に入りそばにいた先生に英語の先生の机を聞いてプリントを置いた




「おっ、夏川元気にしとるか?」



私の姉も同じ高校でそのとき姉の担任だった先生に話しかけられた



「あぁ、元気ですよ?」



精一杯笑っては見せたが少し無理があった…



「どしたんや?具合悪いんか?真っ青で!!」



先生はとても心配してくれた



私はそれだけで嬉しかった



泣けない、
泣いたらいけない


先生の顔をみてそう思った



あまりにも心配そうな顔をしてたから



私は今度こそと思い切り笑った



「先生心配しすぎですよ!!ただ寝不足なだけです☆」



すると安心したように先生も笑った



「今日帰ったらしっかり寝ろよ!!はよ戻らんと授業始まるで?」



肩を押されながら出口まで歩き先生と別れて教室まで歩いた





教室の近くまでくると私をみて何かを話す人が目立ってきた





「陽向先輩!!噂やばいっすよ!?」


「もう2年生までいってると思います!!」


弘樹くんと茜ちゃんが心配そうにそばに走ってきた




「だよね、でもどうしていいのか正直わかんないの。」



私が力なく笑うと2人が少し切なそうにした



「2人ともこの噂は自分でなんとかするから、落ち着くまで私のとこ来ないでくれるかな?」



私は真剣に言った



すると2人とも黙ってしまった






しばらくして顔を見合わせてゆっくり頷いた





「ありがとう。」



私は大丈夫という意味を込めて笑った



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