Cherry Love〜さくらと桜〜【短編】
するとドアが開いた


親が前で聞いていた




全てを話した


そうするしかなかった


聞いた事がない病名も


治療法がないことも


余命1年も…



「そっかぁ、あと1年かぁ…短いね…」


必死に笑顔を作ってはいたが目には涙を浮かべていた


体は小刻みに震えていた



「ごめん…ちょっと一人にして」



俺達は部屋の外に出た


俺は力が抜けてドアにもたれかかって座りこんだ




姉ちゃんは泣いていた…



声を出して泣いていた…





それを聞いて



ようやく現実に引き戻されたかのように





俺も泣き崩れた…
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