Cherry Love〜さくらと桜〜【短編】
第7章 さくらと桜
淡雪
余命を宣告されてから1年以上がたった3月
姉ちゃんはまだ生きている
1年を過ぎて俺は
もしかしたらと期待してしまうが
姉ちゃんはかなり弱っていた
体は痩せ細り、もう歩けないぐらい弱っていた
そんなある日
姉ちゃんが海が見たいと言い出した
ダメだ、と言っても聞いてくれない
医者に聞いてみると困惑していたが車ですぐのところなので了承してくれた
俺は推薦で大学を決めていたのでみんなで海に行った
海に着いても何かするわけではなく、ただぼーっと見てるだけ
「なんでこんな季節に海に来たかったんだよ?」
そう聞くと
「海ってすごく広いでしょ
それ見てたらまるで、自分が病気じゃないような気になれるんだ」
そう答えた
親が飲み物を買いに行ったとき
「けんちゃん耳貸して」
と言われた
姉ちゃんは車椅子に乗ってたから腰を下ろして耳を傾けると
「わがまま聞いてくれてありがとね」
と言って頬にキスをされた
「なっなにしてんだよ〜」
とは言ったが天にも昇る気持ちだった
姉ちゃんも俺も笑った
この日雪が降っていた
もうすぐ春なのに
季節外れの淡雪が…
姉ちゃんはまだ生きている
1年を過ぎて俺は
もしかしたらと期待してしまうが
姉ちゃんはかなり弱っていた
体は痩せ細り、もう歩けないぐらい弱っていた
そんなある日
姉ちゃんが海が見たいと言い出した
ダメだ、と言っても聞いてくれない
医者に聞いてみると困惑していたが車ですぐのところなので了承してくれた
俺は推薦で大学を決めていたのでみんなで海に行った
海に着いても何かするわけではなく、ただぼーっと見てるだけ
「なんでこんな季節に海に来たかったんだよ?」
そう聞くと
「海ってすごく広いでしょ
それ見てたらまるで、自分が病気じゃないような気になれるんだ」
そう答えた
親が飲み物を買いに行ったとき
「けんちゃん耳貸して」
と言われた
姉ちゃんは車椅子に乗ってたから腰を下ろして耳を傾けると
「わがまま聞いてくれてありがとね」
と言って頬にキスをされた
「なっなにしてんだよ〜」
とは言ったが天にも昇る気持ちだった
姉ちゃんも俺も笑った
この日雪が降っていた
もうすぐ春なのに
季節外れの淡雪が…