Cherry Love〜さくらと桜〜【短編】
第3章 予兆

戦場に咲く花

ついに俺にも訪れた受験という名の戦争

姉ちゃんは大学受験、俺は高校受験

二人とも遅くまで学校に残り、冬は帰ってからはお互いを刺激しあうために仲良くリビングのコタツで夜遅くまで勉強

ある晩、休憩中にこんな会話をした

「けんちゃんって彼女いないの?」

「そんなのいないよ」

「どーして作らないの〜?我が弟ながら結構イケてると思うんだけどな(笑)」

姉ちゃんが好きだからなんか死んでも言えるわけなく

「興味ないだけだよっ!姉ちゃんはいないのかよ?」と聞いた

正直かなり不安な気持ちで聞いた

「いないよ♪今まで一度もいた事ありませ〜ん(笑)」

「どーせ嘘だろ?我が姉ながら美人だと思いますが(笑)姉ちゃんが出来ないわけないよ」

「本気で言ってる?けんちゃんにそう言われると嬉し〜な〜♪じゃあ今日から私がけんちゃんの彼女ね(笑)」

「何言ってんだよ、バカっ。勉強するぞっ!」
と言いつつ内心かなり嬉しかった

姉ちゃんはただ俺をからかっただけだと思うが

でも受験戦争中に心に花が咲いたようなハッピーな気持ちになったのは確かだった



その後、俺達は無事戦争を乗り越えた
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