キミに捧げる初雪
バタバタとたくさんの足音が聞こえてきた。



ドアが開き、看護婦たちが、オレをすり抜けてナガセユキコを抱きかかえた。



「永瀬さん?!大丈夫」



「永瀬さん?!」



緊急事態だからなのか、ナガセユキコにまとわりつく黒猫を誰も気にとめない。



?!



いや…



黒猫の身体を、看護婦たちがすり抜けた。



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