キミに捧げる初雪
悪魔も雪子を睨みつける。



「小学2年生の時…同じ心臓病で入院してた男の子が死んじゃったの」



悪魔の視線を無視して、雪子はオレに話し始めた。



「その男の子…大和くんが死んで、あたしも死ぬんだなって気づき始めたの。でも、楽しいこともないし死んでもいいやって思ってた」



雪子の腕の中で、クロが小さく鳴いた。



雪子はクロの頭を優しく撫でる。




< 210 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop