キミに捧げる初雪
「病は気から…って本当で、あたしの病気はどんどん悪化していった」



「もう死ぬんだって思うくらい、苦しくなった夜、大和くんが現れたの」



雪子が唇を噛む。



「迎えにきてくれたんだって思ったのに…大和くんは低い声でこう言った。『お前の望みを叶える代わりに魂をよこせ』」



雪子は、きっと悪魔を睨みつけた。



「あれは、あんただったのね」




< 211 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop