キミに捧げる初雪
母親の胸がチクリと痛む。



まだ息子は、捨て猫という言葉を知らない。



答えに困り、黙っていると、男の子が言った。



「でも、これから寒くなるし、ここじゃ凍えちゃうね」



黒猫を抱き上げる。



黒猫はおとなしく男の子に抱かれていた。



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