誰にもナイショ♪ヒミツな関係
なんかもう…これって、私に話す前に既に決まってるよね…。
そういうのは私に話してからにしてほしかった。
「父さんも梨乃ひとりだと心配だからな。その家に行ってくれた方が安心なんだよ」
「お父さん……」
それは、まぁ…そうだろうけど…。
「お母さんの高校の時の友達でね、優しい人だから大丈夫よ」
うーん。まぁ…。
たしかにひとりで居るのはちょっと不安なんだよね。
ここは言うとおりにするべきなのかな?
「分かった。お母さんたちが戻ってくるまでその家に行ってるね」
仕方ない。そう思いながらため息をついた。
まぁ。2ヶ月間我慢すればこの家に戻ってこれるんだもんね。
「じゃあ改めて連絡しておかないとね」
そう言ってソファーを立ち、なにやらどこかに電話をかけたお母さん。
でもいまの流れからいくと、その友達のところだよね。
まさかこんなことになるなんて思わなかったんだけど…。
「梨乃のこともう一度お願いしたからね」
電話が終わったのか戻ってきたお母さんがそう言う。
「さーて夕食にしましょうか」
キッチンに向かって歩いていくお母さんの姿を追って私もソファーを立った。