誰にもナイショ♪ヒミツな関係
高崎くんが持っているそれを受け取って、手の中におさまったそれに視線を落とした。
「生徒手帳…?」
ぼそりと呟きながらまじまじと見る。
私の写真と “上村梨乃”と自分の名前の書かれてある生徒手帳だった。
「あの、これ…?」
手帳に向けていた視線を高崎くんに向けてそう聞く。
頭の中はクエスチョンマークでいっぱいだった。
けど…そんな私に苦笑いする高崎くん。
「やっぱり気づいてなかったな。それ教室に落としていってたんだ」
「そうだったんだ…」
だから、高崎くんこの手帳を渡すために私を?
「あ、あの…ありがとう」
手帳を握り締めてお礼を言う。
感謝しなくちゃね。