誰にもナイショ♪ヒミツな関係
「高崎くんも人気よね~」
不意に聞こえてきた声に顔を上げると、友達の真紀(まき)がそこにはいた。
その目線は高崎くんの方を向いていて。
ガタンと私の前の人の席に座ると、真紀は私の方を見た。
「梨乃はどうなの?」
「…え?」
急に名前を呼ばれて声をあげる。
けど…、真紀が言ったどうって?
いったいなんのことを聞かれてるか分からない。
そんな私の頭にはハテナだけが浮かぶ。
…真紀はなにを聞きたいのだろう。
「えっと真紀」
「だからぁ!梨乃は高崎くんのことどう思う?」
そんな私の言葉を遮るように、真紀はそう言ってきた。
けど。
まさか…そんなことを聞かれるなんて予想もしてなかった。
それだけに、いまの言葉にはびっくりした。
それに。
どう思ってるの…なんて聞かれたって答えは決まってる。
「そんなこと聞かなくても、なんとも思ってないよ」
私の答えはこれだけ。
だって、他にいいようがない。