誰にもナイショ♪ヒミツな関係
「い、いない……」
思わずそう答えてしまった。
けど、嘘じゃない。
好きな人がいないのは本当のことだから…。
だって、真紀に聞かれたときもそう言った。
好きな人は“いない”…って。
「だったら、よかった」
顔をそらした高崎くんが、ボソッとなにかを呟いたような気がしたけど、よく聞き取れなかった。
「え?」
視線を向けると、さっき以上の笑顔で私を見てきた。
「あの、高崎くん。そんなに見ないで…」