先生の隣
「ハハッ…先生、実はよく喋るんですね」
先生は首を傾げた。
「でも…許せない。瞳を泣かせるなんて…瞳がどんな気持ちで先生に告白したかわかってるんですか!!!??」
10分休みは廊下が賑やかになる。
叫ぶ私たちはもちろん注目の的だ。
「ちょっとこちらに」
先生は私を引っ張り近くにあった地歴講義室に入った。
「廊下では叫ばないで下さい」
「先生!!先生は瞳を何とも思ってないんですか!?」
先生は地歴講義室の長机に腰かけた。
「…可愛い生徒です。関わりはありませんが」
睫毛を伏せて喋る桐原先生はなんだか可哀相で直視できなかった。