Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「酷く似合わないわ!!」
バッと花弁を撒き散らす。
「なん、ですってぇ?」
花弁は彼女のオーラ?によって燃やされていく。
どうすれば……
彼女の目の色が変わった。
さっきとは違う。まるで別人のよう。
彼女は魔法で風を起こした。
こっちに向かってくる。
「お前を負かして連れて帰る!!」
口調も、さっきと違う。
「サラ様の名にかけてな!!」
「きゃあぁぁぁ!!」
風によって私は吹き飛ばされた。
風が刃となり襲ってくる。
痛い。
ズサッと風が収まり、投げ出される私の身体。
ザッと目の前に、黒い、狐が立ちはだかった。
「私が盾となりましょう」
「でも……!」
「いいのです、我が一族の定めですから」
私は狐の力を借り、フラりと、立ち上がった。
「私もやらなくては!」
シュルルルと太く、刺の鋭い棘を出していく。