Magic Rose-紅い薔薇の少女-
一番、名の知れた……?
「嘘よ、この世で一番名の知れた魔法使いは“ヘルシオン”の筈」
「お前もか!お前もアイツと一緒だな!!」
アイツ?
誰の話を……
「私は!……アンナより優秀だ!!
何処が劣っていると言うのだ!!」
『ルーシー』
――――独りの私に声をかけてくれたのは、変わった、紅い瞳を持つ“アンナ・ヘルシオン”
『ルーシー』
『アンナ……』
『行こ?』
『うん……』
嬉しかった。
私の、最初の、唯一の友達。
『ルーシー髪下ろした方が可愛いよ』
『そう、かな?』
アンナの優しさ……。
『うん、絶対!』
だけど、そんな幸せ、永くは続かなかった。
『……え?』
アンナ、アンナ、嘘だよね?
アンナに限ってそんなことあるわけないよね……?