Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「アアア!!」
ルーシーの石像は私に、容赦なく石で出来た花を凄い勢いで投げ飛ばしてくる。
あんなのに当たったら人溜まりもない……!
柱が一本目の前に倒れてきた。
ハッ……来る!!
近くに落ちていた細い柱状の物を掴んだ。
ルーシーの手が伸びてくる。
信じるのよローズ!!
勢いよく腕を振った、ルーシーの首に向かって。
しかし私の手はルーシーに捕まれた。
痛い。
凄い力で押さえつけてくる。
空いている方の手で力の限りルーシーの右手を叩いた。
「ああっ!壊れろっ……壊れ、て……」
パキッと虚しい音を立てて、彼女の右手は地面に落ちて粉々に砕け散った。
片手でまだ私を押さえつけてくる。
片手なのに凄い力。
私はこっそり棘を彼女の左手首に忍ばせ一気に力を入れ、割った。
すると、左手も地面に落ち、砕け散った。