Magic Rose-紅い薔薇の少女-


もう私を押さえつけるものはなくなった。

今だ!!

思いきり腕を振った。

ガンっと鈍い音をたて彼女の首は落ちた。

そして彼女の身体は倒れ所々割れた。

彼女の首を拾い上げる。


「ごめんなさい、こうするしかなかったの……」

涙を流し、祈った。
どうかルーシーが今、あの世で幸せであるように。

「カルタスには、負けない」

ポウッとルーシーの幻が、いや魂が、ルーシーの形をとって現れた。

「ごめんなさい、アンナ……
貴女の事、誰よりも大好きだった。
ただの嫉妬だったのかもしれない。
本当にごめんね」

ルーシーの首だけになってしまった石像の顔は涙を流していた。

きっともう、ルーシーは大丈夫。


「サラ……助けるわ、絶対!!」

“ヘルシオン”だからとかおかしいと思う。
昔犯した罪を何年、何代先までひきずる気なの?

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