Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「やっと、入口ね……」
大きな扉を開くとそこには凄く綺麗な人がいた。
「こんにちは、ローズ
アタシはアゲハってんだ。
よろしくな」
アゲハの目は冷たかった。
せっかく綺麗なのに……。
「別にアタシは興味ナイんだ。
そんなにイイモノなのか?」
「それは同感」
私に、こんなにする価値はあるの?
私にもわからない。
何が、そんなにイイモノなのか……。
「見逃してやってもイイよ。
ただし、条件付きでな」
私は次の言葉を待った。
唾をゴクリッと飲み込む。
「……死んでくれたら」
「死ぬわけなんかない!」
「交渉不成立、殺るしかないのか……だるい」
「殺られるのは貴女の方よ!!」
「余裕だな、ナメられたもんだ!!」
「貴女も随分余裕ね」
フワッと花弁を出し、風を舞わせ、それに花弁が乗り、彼女の元へ一直線。