Magic Rose-紅い薔薇の少女-


ローズは昔から動物が好きだった。

森に棲む動物たちは皆ローズの友達だった。

「えぇ!?本当……?」

まるで独り言のようにリスに話しかけるローズ。
これはローズの能力だった。

昔から動物と話ができる。
でも、そんな有り得ない、お伽噺のようなこと、誰が信じよう。


「お母さま!お母さま!!」

「ローズ!?」

家に勢いよく戻ってきたローズにランティスは吃驚したのと同時に
何かあったのではないかと
心配をして駆けつけてきた。

「どうしたの!?そんな大声出して……」

「明日は雨がふるって!何かするなら今日のうちだよって!」

「雨?」

「そう。リスさんがそう言ったの」

“リスさんが”その言葉にランティスは顔をしかめた。

「リス、ですって?」

「うん、そうだよ?」

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