Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「初めまして、ローズさん」
可愛い、目がくりっくりだ。
フワフワの髪の毛を二つに結んだ可愛い女の子。
「何が目的?」
サラが私の前に守るように躍り出た。
「リリス・ハウエル!」
ハウエル?
まさかこの子、シルバーの
『遂には妹まで……』
……妹!?
「兄さん、元気?」
ゾクリと悪寒がした。
何この子……。
「知らないんですか?」
コロッと華やかな雰囲気になる。
「必要なし、です」
必要なし?
リリスは右手から黒い、光の玉を出した。
それが私に向かってとんでくる。
「ローズ!」
サラが私を突き飛ばした。
「痛……サラ!?」
羽は真っ黒に染まり、魂のようなものが出ていた。
リリスはそれを取ると身体に取り込んだ。
「サラ!サラ!!」
返事がない。
リリスは髪飾りを置き、兎を呼んだ。
「行くよ、消されるわけには行かないんですから」