Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「お兄様、ワタクシはこれまでのようですわ」
エクセディはギュッとフィレンツェの手を握る。
そして焦げは遂に彼女の顔まで達した。
「……に…………さ、ま」
そして、彼女は真っ黒になり、死んでしまった。
呆気ない。
こんなにも、呆気ない。
フィレンツェは私を睨んだ。
そして直ぐに何処かへ行ってしまった。
私には、何が起こったのか……。
エクセディの亡骸が消え、ネックレスだけ残る。
熱くない……。
『私はいつもあのネックレスの中にいる』
まさか、ローリエ、貴女が?
ネックレスを取り、髪飾りを拾った。
あ、目眩が……。
視界が歪み、立っていられなくなり、座り込んだ。
――何をしたか、知りたいの?