Magic Rose-紅い薔薇の少女-
私は、気づけば見知らぬ空間にいた。
多分、ローリエが創造した世界。
「ローリエ!!」
「そうよ」
姿が、違う。
髪がすごく長くて、私より大人っぽい顔。
でも目の色と、顔のパーツは私と瓜二つ。
「さぁ、始めましょう」
「何、を?」
「大丈夫、ローズに元の力が戻るだけ」
元の力って?
「ローズ、貴女はねとても凄い魔力の持ち主なの。
でもコントロールするのは難しいし、魔力を消さなきゃ人間として平和に暮らすのはまず無理。
だから貴女の母親、エルザがこのネックレスに魔力を移したの。
そして私はその番人みたいなもの」
おば様、が……?
「さぁ、やりましょう……
ローズ・ヘルシオン
我の主と認める。誓いなさい」
ローリエは私に左手を差し出した。
私はそれにそっと口付けをする。