Magic Rose-紅い薔薇の少女-
目を開ければ、さっきいた部屋。
特に変わった事はないみたいだけど……
少し体が軽くなった気もする。
私は、テラスへの扉を開け、テラスに出た。
目の前には城下町が広がっていた。
「ローズ、お姉ちゃん?」
え、誰……?
「やっぱりそうだよね?」
銀髪にメッシュ、こんな子、いたっけ?
でも、何処かで……
「フィル?」
「うん」
ズイッと彼は詰め寄ってきた。
見た目的に多分14歳くらいであろう彼は私の身長を優に越していた。
「やっぱり、お姉ちゃん何処かこう……サラに似てる?」
「気のせいよ」
くるりと後ろを向き、また城下町を見下ろす。
迫り来る気配。
まさか……
「フィル?」
「ゴミ、ついてたんだ」
「ありがとう」
今、突き落とそうとした?