Magic Rose-紅い薔薇の少女-
パチパチと背後から誰かが拍手する。
「君はスゴいね」
「フィレンツェ!」
「お前誰だよ!!」
「フィレンツェ・カルタス、フィル君覚えておくんだよ」
「フィレンツェ・カルタス、だと?」
私は隙をついて、彼の鳩尾に蹴りをいれた。
「おしとやかに、な?」
相当痛かったみたい。
「フィル!?」
フィレンツェはフィルを力いっぱい突き飛ばした。
そんな……フィルは大丈夫かしら?
「シルバーはいいのかい?」
「いいわけないわ」
「そうこなくっちゃ」
魔法を使うと見せかけて……
「かはっ!!」
また私は彼の鳩尾にグーで思いきりパンチを食らわしてやった。
「お前の、探し、ものは、我が、城に……」
カッコよくいってるつもりだろうけど鳩尾にパンチのせいでカッコ悪い。