Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「ことりさんだってはなすのに……ね?ことりさん!」
窓を開け放ち、すぐ近くにとまっていた小鳥に話しかけた。
街に住んでいないローズにとっての友達……とくに鳥は二階までこれるため
結構仲が良かった。
「ねぇねぇ、ことりさん。お月さまはいつかけるのかな?」
小鳥と話すことに夢中になっていたローズは後ろにランティスがいることに気がつかなかった。
陶器が割れるような音がいきなり後ろからしたため、更にビックリし文字通りローズは跳び跳ねた。
いそいで振り向くと目を見開き足元に落ちたカップになど気にせず、ただローズを見つめるランティスがいた。
「お母さま?どうかしたの……?」
心配そうにランティスの顔を覗き込むローズ。
しかしランティスは見えていないかのように、いきなり怒鳴った。
「ローズ!!」
予想外の反応にローズはまたまた驚いた。
「今さっき、なんと言ったの?」