Magic Rose-紅い薔薇の少女-


「んんっ……」

あ、私ったらまたやってしまったのね……。

じわりと目尻が熱くなった。

「ば、番人様」

私はその声で私の傍らに人(?)がいるのに気がついた。

「おはようございます」

ニコッと笑う女の子はどこか千里に似ていた。
千里と似たような服装に、狐色の髪の毛。
顔の横の髪が少し長くて後髪はショート。

「貴女、は……?」

「へ?あ、は、はい!申し遅れました!!
私、千里姉様の妹……末妹の万里と申します!!」

パアっと効果音が付き添うな笑顔にキュンときた。
流石千里の妹ね。

「番人様、私……兄様や姉様方に会ってもらいたいんです!」

笑顔が眩しいわ。

「ええ、よくなったら是非会いたいわ!」

千里の、兄妹……見てみたいわね。

「番人様ってバラの様な方だとお聞きしていたので私、てっきりトゲのある方だと思ってました」

トゲ!?

「でも実際はとても美しくてお優しい方ですね!バラの花の様な方です!」

なんか、照れるわ……。

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