Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「賢い娘だ」
「……」
「それに、まだあんな幼いのに美人だ。
将来が楽しみだな……の前に貴族とこ行くから見れないのか。
あんな娘、釣りが出る。喜べランティス」
男は下品に笑った。
……私があの子を売ったのだから、今更後悔なんて虫が良すぎるわ……。
「ランティス、後悔か?今更?ハッ!」
思ってることを言い当てられ少し頬が赤く染まった。
そう、今更なのよ
「ローズに聞こえます。あまり大声では……」
「うるせぇな、お前みたいな小汚ねぇ女から無垢な娘を買って、貴族に売ってやろうとしてんだ!感謝しろ!」
ガタッと外から物音がした。
二人は聞かれたのではないかと重い、固まった。
男はランティスに様子を見るよう促した。
「だ、大丈夫です。猫です、只の。」
「猫か……ったくビビらせやがって!」