Magic Rose-紅い薔薇の少女-
私に、この世界を守ることはできるのかしら?
心配そうな表情を浮かべる私の肩をポンとシルバーが叩いた。
バッとシルバーを見るとニコッと笑った。
「シルバーって時々おっさん臭いわよね……」
「おっ!?」
年はそう変わらない筈なのにねー。
「仕方ないだろう……」
「へ?」
「いや、なんでもない」
「あ、ねぇ、シャルディは?」
シルバーと出会ってからもまだ一度も会ってない。
「怪しい。何か隠してる?」
皆、私だけが知らない。
「ローズ、城だ」
シルバーが指差す方を見れば立派なお城が立っていた。
でも、何だか少しはぐらかされた感が凄くする。
でも……
「ここからが本番ね」
もう、今までの戦いとは訳が違う。
「力を貸して頂けるかしら?」
「勿論ですとも」
「風よ!!」
風を巻き起こし身に纏う。
ふわらと身体が宙に浮く。