Magic Rose-紅い薔薇の少女-
何とか敷地内に入り、地面に着いた。
しかし私の目の前には、仮面を着けた男がズラリと並んでいた。
「時間がないのよ!!」
「フッ、流石、時間(とき)の番人は時間に煩いんだなぁ」
「ワハハハ!」
「ギャハハハ!!」
仮面の男たちは笑いだした。
下品。
下品。下品、下品!!
「通してくださらないの?」
「通すだってよ!」
また笑い出す。
「低脳なのね」
「何だと?」
「その上雑魚?」
「お前!言わせておけば!!」
ああ、滑稽だわ。
「笑わせてくれるじゃないの?」
くだらない、くっだらないわぁ。
「お礼にグッシャグシャにしてあげる」
歯止めが効かない。
自分じゃもうセーブ出来ない。
「ハッ……!」
自我が戻ったときには既に、あの仮面の男たちは一人残らず倒れていた。
そして私には、たくさんの血。
私の、血じゃない血が……。
「な、にこれ……」
身体が震えた。
恐い。恐い……私が恐い…………。