Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「私が、やったの、ね?」
自分の力が恐い。
こわいよ……。
「派手にやってくれたね、ローズ・ヘルシオン」
この声……。
「フィレンツェ!!」
「火の神よ、我に味方したまえ。炎よ!!」
まさか!
「ハァハァ……!ローズ!?」
炎の渦が私に向かってくる。
もう、駄目なのかな……?
私、こんなところで終わっちゃうのかな?
そんなの嫌。
お母様を一人にするなんてそんなの……。
お姉様とも約束したのに……。
ああ……もう、目の前に来て……。
視界が赤く染まった。
熱い、熱い。
溶けてしまうくらい暑い。
「ローズ!!」
シルバーの、声が聞こえる……?
私の幻聴なのかな?
「ロォォォォズ!!!」
ごめん、ね……?
フッと視界が暗くなった。