Magic Rose-紅い薔薇の少女-
急いで駆けつけてみればローズはカルタスの放った炎に呑まれそうになっていた。
「ハァハァ……!ローズ!」
あっ、のまれた!?
そんなっ……
「ロォォォォズ!!」
「水よ!!」
ローズのをのみこんだ炎は消えた。
水の魔法……これは……。
「シルバー、今のは貴方でも出来た筈ですが?」
「水仙……」
俺、何も出来なかった……。
「ローズを頼みますよ、シルバー」
「やはり寝返ったか水仙」
「私はコンナコトしたくなかったんですよ。間違ってますす」
「ハッ、綺麗事ばかり並べよって」
「ローズ……」
また君は……
「んっ……」
君ばかりが、傷ついて行く。
「ローズ……大丈夫か?」
「シルバー?」
「立てるか?」
「ありがとう……」
ローズ、君はどれだけ傷ついた?
俺は無力だ。
この小さな背中に全てを背負わせて
持ってやることすら、許されない。