Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「フィレンツェ!!」
「ロー、ズ?」
君はいったい……。
「どうして!?
貴方はもっと優しい筈……なのに……」
何を想って……。
「優しいだって?
ハッ、とんだゆとりだな!」
「だって……」
何を考えているんだ?
「うるさい。うるさいんだよ一々一々」
「そんなっ……」
君は、優しすぎる。
「お前たちヘルシオンにカルタス(おれら)の何がわかるって言うんだ!
綺麗事ばかり並べて、正義面!
もうそんなお前らなんかいらないんだよ!!」
その優しさで自分を傷つけてる。
「炎よ、ヘルシオンを
殺せ」
「きゃあァァァァ!!」
「ローズ!?」
ローズはカルタスの炎によって飛ばされた。
安否が心配だ。
「お前は……狂ってる」
何が彼を歪めたのかはわからない。
「もとからだ」
そんな人間、いる筈ない。