Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「お義姉様……」
「ランティスじゃないか」
「こんちには……」
「アンタは本当に旦那と一緒で、心配性だな」
「お義兄様は、どうだったんですか?」
オドオドしてる、ランティス。
魔法使い一家と家族になる。
その覚悟はスゴいな。
「心が、広かった。海のような、空のような人さ。
シャルディを拾ってきたのもベリウスさ」
ローズもまた、彼に、ベリウスに似たようだな。
彼女の優しさの源は、ベリウスなんだなって。
「夫は、エディアは、どうして人間として生きなければならなかったのでしょう……。
魔力が低くとも魔法使いとして生きれたのでは?」
しかしこれは、彼にとってよかった。
いや、しかしそれはどうなのだろうか。
「彼は、もう魔法使いとして生きていく希望がなかったのだよ」
「……知っています。ですが、私と彼は結ばれるべきではなかったのです!」
人間と、魔族が交わることは禁じられている。
「そんな事はない。奴は、お前を愛していたさ」
「そう、ですね」