Magic Rose-紅い薔薇の少女-


「ローズ!止めるんだ!!」

「ウルサイ」

「畜生っ!もうローズに声は届かないって言うのか!?」

ローズ、誰にも止めることができないのかい?
世界を救う筈のお前がそんなことをしていいのかい?

だけど今のローズには私のそんな言葉、聞こえやしないんだろうけどな。


だから、代わりに……

「頼みましたよ、アンナ」

ポウッと応えるかのようにローズの髪飾りが光った。

アンナ、きっと貴女もカルタスの、かつての愛する友人を止めたいだろう。


この戦いが、
最後になることを、
願って……。

「ローズはきっと、失った分まで戦ってきますよ」

本当に立派になったものだな。
昔は何もできないただの男の子だったのに
今じゃちゃんと男の顔をしている。

ローズ、お前は仕出かしてしまったことを受け入れんだよ。

赤い薔薇の少女よ。

「運命の時間(とき)が来たようだね」

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