Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「なんだ?悲しいか」
「い、いえ、そう言う訳じゃ……あ、いや、でも……」
「何、心配するな。悲劇は一度で充分だ
それにこっちだってそう易々と渡しはしない。」
わたわたと弁解をし始めるシャルディにそう言い、クスリと笑った。
「エルザ様……貴女は本当に素晴らしい方です……」
「お前が思っているほど素晴らしくはないさ。立派でもない……」
「エルザ様がそうおっしゃるならば……」
シャルディと、エルザ
彼女らもまた、月が欠けるのを待っていた。
月が欠け、奴らが動き出すのを、ただおとなしく、待っていった。
「今夜は冷える。とにかく帰ろう」
「はい」
「ローズ……。
お前はどう運命を変えるのだろうか」