Magic Rose-紅い薔薇の少女-


自分でもわからないくらいの力。
制御するのは難しすぎる力。

まだ赤ちゃんだったころにしてしまった罪。
私の知らなかった、大切な人への……。

「お前の魔力は無限大だ。
底なしのようだ」

「いやっ……」

私、そんなのいらない。

――ロー、ズ、駄だ目……

魔力なんて恐ろしいもの、いらない!

「嫌、やだ……やだ……」

――落ち着くんだローズ……、駄目だ、駄目

「こんなチカラ、欲しくない」

私はこんなチカラ、望んでなんかなかった!

「いらない!!」

「フッ!」

――くそっ、やられた……カルタスめ!

「そうだ!お前も伯父のようになるがいい!!」

伯父のよう?
伯父?
魔力が弱かった、あの?
私の父として育ててくれた、あの?

――ローズ!しっかりして!やめ、て……

あの大好きだったお父様、いいえ伯父様と同じに?

――やめてくれエェェェ!!

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