Magic Rose-紅い薔薇の少女-
――ローリエ、ローリエ。
ローズが私を呼んでいる?
――ローリエ、苦しめてごめん。
違う。それは違うのだよ。
――ローリエ、気づいてあげられなくてごめん。
だからローズ、貴女は何一つ悪くないだよ。
――私、疲れたの。
ローズ。
――だから、ワタシ、アナタをキズつけてしまったの。
「違う!!ローズ!私が間違っていたのだ!
私は貴女の身体を勝手に乗っ取ってしまった!
それなのに私はさも自分の身体のように振る舞い……貴女を苦しめた!!」
私は彼女に恩返ししたい筈なのに、憎んでしまっては最初に戻ってしまう。
もう、あの頃の私とは違うのだ。
「私は愛する苦しみを知った。
私は愛する悲しみを知った。
私は愛する喜びを知った。
私は、アイを、知ったのだ」
貴女のお陰で、愛 を知ったのだ。
「だから、ローズ、少し休んで欲しいのだ。
私が命を懸け、この身体を守る。
だから安心して、休んで……」