Magic Rose-紅い薔薇の少女-


「フィレンツェ・カルタスと言ったな!」

「ああそうだが」

「私はこの身体を髪の毛一本足りとも傷つけはしまい!
お前が少しでも傷つけてみろ、お前の身体は何千倍ものダメージを受けることになるぞ!!」

「ふ、ハハハハ、ハハハハハハ!!」

な、何だ!?
頭でもおかしくなったのか!?

「俺は自分の身体がどうなろうと、どうでもいい。
ただヘルシオンが消え去れば俺は消滅したって構わない!」

つまり、勝敗は関係ない、と。
ローズが死ねばそれだけで満足だ、と。


「そんなことさせるものか!」

刹那、互いの目の色は変わった。

あぁ、久しぶりに暴れられる。


火が噴き、水が飛び、地割が起きる。


奴は火の魔法が得意なようだな。

「フハハハ!俺が炎しか使わないと思ったら大間違いだ!」

何!?

「雷神よ!我に味方したまえ!」

雷神、だと!?
コイツ、まさかとは思っていたが
神を味方にするほどだとは……!

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