Magic Rose-紅い薔薇の少女-


幾つもの雷が襲いかかる。

そこで私は気がついた。
もしかしたらコレを利用できるかもしれない、と。

「時間よ止まれ!」

一瞬にして雷はその場で静止した。
それを一気にカルタスのもとへ。

「行けエェェェ!!」

凄まじい爆発音とともにあたりは煙に包まれた。

前が見えない。
カルタスはどうなったのだ?

――ローリエ

ローズか?

――助けて、怖いよ……

ローズ!?

――私、何処にいるの?

ローズ?

――私、やらきゃならないことがあるのに

待ってるんだ!今から探しにいくからな!


私は心を開く。

ローズ、ローズ。
貴女は一体何処に隠れているんだ?

何にそんなに怯えているんだ?

――私ね疲れちゃったの

ローズ、待つんだ!
ローズ!!

――ねぇローリエ、貴女そのまま私にならない?

ローズ、何を言っているんだ?
ローズでなければ意味がないのだぞ?

皆、ローズでなければ嫌なのだぞ?

< 221 / 258 >

この作品をシェア

pagetop